生産のための科学技術の振興
我が国の科学技術の向上
産業の振興に
大河内記念会は、理化学研究所第三代所長であり、理研産業団各社の会長であった大河内正敏博士が、大正十年から戦前、戦中、戦後に亘り、学界、産業界に残された功績を記念して、ご逝去の翌々年、1954 (昭和29) 年4月21日に産業界、学界等の支援を受けて設立されました。
その後、1958(昭和33)年2月6日には、科学技術庁(当時)許可第一号の財団法人となり、2012(平成24)年5月1日に公益財団法人に移行し、現在に至っています。
大河内記念会は、博士の遺志となった「生産のための科学技術の振興」を目的として、大河内賞の贈賞、即ち、生産工学、生産技術及び高度生産方式等に関する顕著な功績に対する顕彰事業を行っています。
この事業を通じ、我が国の科学技術の向上並びに産業の振興に資するとともに、ひいては我が国における経済及び文化の進展に寄与することができるよう、微力ながら邁進して参る所存であります。
博士の遺志
「生産のための科学技術の振興」
大河内正敏博士は、我が国の産業が明治時代から大正時代の初期に至るまで西洋の模倣を続けており自ら新たな研究をし、
新たな産業を創造することにより独自の発展をしようという機運がなかなか高まらなかったことを憂いていました。
大河内博士がその時代にあって目指したものは、科学によって新たなる技術を創造し、我が国独自の産業を打ち立てることであり、そのためには生産のための科学技術の振興を行うことでした。
大河内博士は、財団法人理化学研究所の第三代所長として、新たな科学技術の創造に取り組み、その技術を産業化するとともに自ら作り上げた企業集団にまで発展させました。
その博士の理念、「生産のための科学技術の振興」は、博士の亡き後、博士を慕う多くの人達により設立された大河内記念会において、生産のための科学技術の振興へ貢献した個人、企業への表彰事業として現在まで受け継がれています。