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大河内記念会について

ごあいさつ

大河内博士の志を広くご理解いただくために

公益財団法人大河内記念会は、故大河内正敏博士の業績をしのび、その世界水準を抜く国産技術を育てたいとの強い志を引き継いで生産のための科学技術の振興をはかるべく創設された「大河内賞」の贈賞事業の運営を行ってまいりました。

大河内記念会のウエブサイトにおいては、平成14年(2002)2月の開設以来、大河内賞の募集と受賞業績のご紹介を行うとともに、運営に関する情報公開を行っておりますが、20年余を経過したことから、今般、全面更新を行い、本日公開に至りました。

大河内賞の贈賞は 70回を越え、生産工学に対する賞としては確固たる地位を築いてきたと自負しております。これは過去に受賞された業績とその後の発展により、日本の技術が世界に広まる役割を果たしている事実によるものです。

一方、大河内博士のご逝去から既に 70 年以上の時が経過し、大河内正敏の業績と志を知る方は少なくなり、また知る術も限られたものになっております。
このため、今回の全面更新においては、従前の内容に加え、大河内博士の業績と志を紹介するページを新設し、大河内賞の創設に至る大河内博士の志を広くご理解いただけるよう、取り組んでおります。このページを通し、賞の意義を改めてご理解いただければと考えております。

大河内博士の存在をより身近に感じていただくため、『大河内正敏を知る』のコーナーを設け、業績と志のみではなく、趣味やプライベートのエピソードを通じて大河内博士の人となりも紹介する予定です。このコーナーは定期的に内容を追加してまいりますので、受賞業績のご紹介をご覧いただくとともに、是非ご愛読ください。


令和6(2024)年 12月13日
公益財団法人大河内記念会
理事長 山﨑 弘郎

 

大河内記念会の概要

1.沿革

  • 昭和29(1954)年
    4月
    大河内記念会設立
    事務所を理研合成樹脂株式会社内(中央区銀座)に置く
  • 8月
    「大河内正敏・人とその事業」を刊行
  • 昭和30(1955)年
    5月
    第1回大河内賞贈賞式挙行
  • 昭和33(1958)年
    2月
    財団法人として認可を受ける
  • 昭和35(1960)年
    3月
    「受賞業績ダイジェスト」第1集(第1回~第5回受賞)を刊行(以後2年毎に第7集(第16回~第17回受賞)まで刊行)
  • 昭和36(1961)年
    5月
    大河内賞受賞者の親睦団体「友の会」発足
  • 8月
    事務所を中央区銀座から港区虎ノ門(第5森ビル10階)に移転
  • 昭和37(1962)年
    2月
    第1回「友の会」(講演会・見学会)大会を理化学研究所(駒込)において開催
  • 3月
    「大河内記念賞・副賞金」が非課税所得として認定される(大蔵省告示第62号 昭和37年3月15日)
  • 昭和40(1965)年
    12月
    大河内記念会創立10周年記念出版として「大河内賞」を刊行
  • 昭和42(1967)年
    12月
    「友の会 会報」を創刊
  • 昭和43(1968)年
    5月
    「大河内記念賞」、「大河内記念技術賞」、「大河内記念生産賞」に加え、「大河内記念生産特賞」を新設
  • 昭和45(1970)年
    9月
    大河内賞の受賞業績内容の英文報告書「Research and Development in Japan Award: The Okochi Memorial Foundation Prize」を刊行
  • 昭和47(1972)年
    11月
    「友の会 会報」を「五兆」と改題し「第18回大河内賞受賞業績ダイジェスト」を掲載
  • 昭和62(1987)年
    3月
    「大河内賞30年のあゆみ」を刊行(大河内賞受賞業績のその後の展開と波及効果を記述したもの)
  • 昭和63(1988)年
    12月
    「昭和62年度(第34回)大河内賞受賞業績報告書」を刊行(前年度の受賞業績を記載したもの、以後、毎年度発行)
  • 平成14(2002)年
    2月
    ウエブサイト開設
  • 平成19(2007)年
    5月
    事務所を第5森ビルから現在地(港区虎ノ門・グランスイート虎ノ門 15 階)に移転
  • 平成24(2012)年
    5月
    内閣総理大臣の移行認定(平成24年4月25日付)を受け、公益財団法人に移行登記(平成24年5月1日付)
  • 令和2(2020)年
    4月
    新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から、第67回大河内賞の贈賞事業を中止
  • 令和6(2024)年
    12月
    ウエブサイト全面更新

2.設立主旨

 財団法人理化学研究所が国の与望をになって創立されたのは第一次世界大戦勃発後間もない大正6年であり、同10年同研究所の第三代所長に選ばれて就任した東京帝国大学教授・工学博士・子爵大河内正敏氏は、やがて一切の他の公職を辞し全力をあげて研究所の経営に没頭、昭和21年所長を退任するまでの在位25年間とその前後、殆ど後半生の一切をこれに捧げられたのであります。

 大胆な人事、卓抜な研究推進行政により日本科学界の人材悉く同研究所に集まり、少壮有為の科学者が次々に数多く育成され、世界の水準を抜く優れた研究業績も続々と上がり、昭和19年には所員2千人を擁する一大研究所となりました。

 当時として驚くべきこの現象の反面には博士の非凡な才能と実行力と努力とによる「同研究所生れの発明の工業化」活動があり、その成果として産業界にいわゆる理研産業団と呼ばれた60余会社(ビタミン、ピストンリング、計器、感光紙、マグネシウム、アルマイト等多部門にわたる)が設立され、非常時に至る困難な時代に博士自らのユニークな新しい経営リードで独特の飛躍を示し、そこに生れる特許許諾料、実施報酬その他が厖大な研究所経費を賄う財源となったのであります。

 博士は早くから、日本の工業の発展に最も重要なものは生産工学であるとの見解からその指導に乗り出されましたが、たまたま戦乱、敗戦と続き、この卓見は十分に世論となるに至りませんでした。昭和27年8月29日、博士が卒然として逝去されるや博士を敬慕する有志相諮り、遺志となった「生産工学の振興」に寄与することによって、日本の産業と科学技術の発展に貢献することを目的として当会を設立したのであります。


 昭和29年4月21日
大河内記念会
設立委員会

 

3.事業概要

  1. 大河内賞贈呈

    当記念会創立以来の根幹的事業である。毎年、理工系大学、研究機関、学協会、産業団体、企業等から推薦された生産工学、生産技術の分野の卓越した業績について、大学教授等20余名で構成される「審査委員会」により審査の上、選定された業績に対し大河内賞(記念賞、記念技術賞、生産特賞、生産賞)を贈呈している。


  2. 受賞業績の出版

    毎年、大河内賞受賞業績の技術内容を掲載した「大河内賞受賞業績報告書」を刊行して、国内の大学、研究機関、法人および個人賛助会員、友の会会員等に配布している。このほか、科学技術関係記事および当記念会行事の案内、報告等を掲載する機関誌「五兆」を作成し、上記報告書同様関係方面に配布している。

  3. 講演会・見学会

    当記念会の賛助会員企業と、大河内賞受賞者の連携、親睦団体である「友の会」との技術交流の促進を目的として、毎年1回、講演会、工場見学会を開催している。

  4. その他

    当記念会の目的達成に必要な賛助金の募集事業を行なっている。

4.所管官庁

内閣府


 

5.事業計画及び収支予算

事業計画書 ⇀
収支予算書 ⇀

 

6.事業状況報告及び財務諸表

事業状況報告書 ⇀
財務諸表 ⇀

 

7.役員等に関する事項

令和6年6月17日開催の評議員会、理事会により、長年副理事長を務めた尾上守夫が退任し、中浜精一が副理事長に、北原武が常務理事に就任致しました。
また、退任した尾上に代わり、横井秀俊が理事に就任致しました。
評議員についても任期満了に伴う改選があり、7名の評議員(2名再任、5名新任)が選任されております。


 <役 員>

役 職 名 氏  名 常勤・非常勤 職歴
理 事 長
副理事長
常務理事
常務理事
理  事
理  事
理  事
理  事
監  事
監  事
山﨑弘郎
中浜精一
藤野直洋
北原 武
古屋輝夫
三島良直
加賀屋悟
横井秀俊
富田 悟
澤  宏
工博
工博

農博

Ph.D

工博


非常勤
非常勤
常 勤
非常勤
非常勤
非常勤
非常勤
非常勤
非常勤
非常勤
東京大学名誉教授
東京工業大学名誉教授
元理化学研究所参事
北里大学客員教授、東京大学名誉教授
大学共同利用機関法人自然科学研究機構理事
国立研究開発法人日本医療研究開発機構理事長
国立研究開発法人理化学研究所理事
東京大学名誉教授、YOKOI Labo代表
元国立研究開発法人理化学研究所広報室長
元大河内記念会事務局長

 <評議員>
桑原 洋 蛇川 忠暉 安藤 繁 帯川 利之 本多 敏 田坂 道久 山田 泰史

 <相談役>
小林 俊一 野依 良治 松本 紘 吉川 弘之

 <顧 問>
伊藤 宮樹 大坪 文雄 中川 威雄
 

8.歴代代表者

<会長>
初代工学博士井上匡四郎昭和29(1954)年4月~昭和34(1959)年3月
2代 石坂 泰三昭和34(1959)年4月~昭和50(1975)年3月
3代 土光 敏夫昭和50(1975)年2月~昭和57(1982)年3月
 
<理事長>
初代工学博士辻  二郎昭和29(1954)年4月~昭和43(1968)年10月
2代工学博士大越  諄昭和43(1968)年11月~昭和44(1969)年10月
3代工学博士大山 義年昭和44(1969)年10月~昭和52(1977)年7月
4代理学博士菅  義夫昭和52(1977)年8月~昭和56(1981)年5月
5代工学博士福井 伸二昭和56(1981)年5月~平成元(1989)年5月
6代理学博士宮島 龍興平成元(1989)年5月~平成11(1999)年5月
7代工学博士佐田登志夫平成11(1999)年5月~平成13(2001)年5月
8代工学博士吉川 弘之平成13(2001)年5月~令和3(2021)年6月
9代工学博士山﨑 弘郎令和3(2021)年6月~現在

 

9.規程等

定款 ⇀

 

10.関係機関


 

住所

事務所

 公益財団法人 大河内記念会
 〒105-0001
 東京都港区虎ノ門1-21-10-1501 (グランスイート虎ノ門)
 電話 03-3501-2856  FAX 03-3501-2727
 e-mail: kinenkai@okochi.or.jp

 

アクセス

地下鉄

  • 東京メトロ日比谷線「虎ノ門ヒルズ」駅 / 銀座線「虎ノ門」駅B2出口徒歩1分
  • 東京メトロ千代田線・丸ノ内線「霞が関」駅 A12出口徒歩8分
  • 都営地下鉄三田線「内幸町」駅 A3またはA4出口 徒歩12分

JR・ゆりかもめ

  • 新橋駅 徒歩15分